イルゲネス-The Genetic Sodom ILEGENES- 上下巻

「イルゲネス-The Genetic Sodom ILEGENES- 　上下巻」　作：桑原水菜　絵：黒乃奈々絵

あらすじ（上巻）
「誕生の島」イルゲネス。
この島では、遺伝子操作によるクローン販売の闇市場が横行していた。
反クローン売買のテロ活動をしているレイ・レアティーズは、現政府が起こした革命の立役者で、今は場末のバーの主におさまっているジェイクィズ・バーンに、現政府打倒への協力を依頼する。
しかしジェイクはこれを即座に拒否。
その理由はジェイクと元首フォン・フォーティンブラスとの関係にありーーーー。


現在連載中の漫画、「イルゲネス　黒耀の軌跡」の１３年後のお話。
漫画では、フォンが主人公ですが、小説ではレイが主人公なわけですが・・・・漫画から入ったためか、やはりフォンに主軸を置いてしまうというか・・・・
フォンとジェイクのただならぬ関係のせいだと思うのですが。（下巻の表紙とか）
ＢＬじゃないのが凄い不思議だ・・・・（おい）
漫画では２人の関係はそれほどＢＬでもないかなぁと思ったのですが、小説での大人２人の色気のすさまじいこと・・・・。あと、フォンが全体的にドストライクです。なんですか、何もかも完璧で、さらさらの黒髪、ピーコック・アイ、泣きボクロ、軍服、そして自分でなんでもかかえちゃう性格・・・・・私を萌え殺す気か！！！！
そしてやっぱりもう、本編は
フォンが可哀想で辛くてもう・・・・（泣）
何度、読み途中で涙を目に浮かべて布団に突っ伏してぷるぷる震えていたか・・・・。
もう本当・・・・・・・・・・・うん。漫画とのギャップというか・・・・。
小説凄い期待してたのですが、期待以上でした。
小説読んだら、漫画の謎が全て解けちゃったしね！
漫画しか読んで無い方にオススメです！！
ただ、入手困難・・・・・・・・・・orz
では、大まかにですが以下ネタバレ感想です。
内容について大体のまとめを書こうと思ったら、内容複雑すぎて無理だった！（おい）
ということで、本当、感想だけ・・・・・。

もうやっぱり・・・・
フォンが辛すぎる！！！！！！！（泣）
漫画では、腐敗しきったイルゲネスを憎んでいた（闇市場に両親を殺されたというのもあったけど）のに、小説では、改革を成功させて、闇市場を一掃してイルゲネスの秩序を構築していくのかと思いきや・・・・逆に、闇市場とは癒着が強まり、軍備増強路線を辿り、ますますイルゲネスは悪い方向に・・・・。
なんで！？と、ジェイクとともに、フォンの真摯が見えませんでした・・・・最初。
しかし、自分の後出者であるレイに本意を告げたフォン。
そして、最後、イルゲネスのために独裁者を演じて、自分が倒されるようにし向ける・・・・・。
作中、ひたすら孤独なフォン・・・そんな唯一の心のよりどころであったに違いないジェイクがフォンに向かって銃口をつきつけるなんて（１話）
ジェイクのバカ！！！！（泣）
フォンの傍を離れてしまったことを、ジェイクも悔やみますが・・・・それでも・・・・・・。
フォンが可哀想すぎる！！！！（泣）
そんな中、レイが段々フォンを理解し想っていく姿が・・・・ええ子や（泣）
アンジェがフォンを慕う姿も可愛くて、でも、最後は本能に従ってフォンを撃とうとし・・・・でも、撃てなかった。アンジェェェェ！！（泣）
パージ・チルドレンみんな可愛い。（もちろんダンカン抜いてね！！！）
最後、ジェイクとともに島を出たフォン・・・・・
本当にもう幸せになってください！！！！！！！（泣）
ジェイク、フォンを幸せにしてあげて！！（言うまでもなさそうだけどね！）
いや、ジェイフォンは公式だと思います。はい。
しかし、（泣）が着きすぎだよ。

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イルゲネス

「イルゲネス　黒耀の軌跡　１・２巻」　作：桑原水菜　漫画：石据カチル

前々から気になっていた漫画を購入！
軍もの・・・いいですね。
もとの作品は小説ということで凄く欲しいです。
漫画のイルゲネスは、小説の過去のお話・・・。ということは、小説で現在のフォンとジェイクが！！



「イルゲネス　下巻」　作：桑原水菜　絵：黒乃奈々絵

この表紙なんねーーーーーーーん！！？？
え、でもＢＬじゃないんですよね・・・？
しかし２人ともちょうどいい感じの年頃になってもう・・・・（ドストライク）
早く欲しいけど、ネットだと絶版ばっかりなので本屋に探す旅に出るしか・・・。
そういえば、小説の挿絵は黒乃奈々絵さんということで、久しぶりにピスメを読み返したら気が付いたらめっさ時間たっててびっくりした。
小説欲しいよー。

白昼堂々

『白昼堂々』　長野まゆみ
（※BLじゃないけど同性愛もの）

あらすじ

一九七六年初冬。由緒ある華道家家元の若き跡継ぎである原岡凛一は、従姉・省子の男ともだちだったアメリカンフットボール部のエース氷川享介と出逢う。その邂逅が、やがて二人の運命を変えていくことに…。冬から春、やがて夏へと移ろう季節の中で、彼等の思いはどこへ向かうのか。凛一の希みは叶えられるのか。少年たちの切ない恋を描く好評シリーズ第一弾。

まだ私がBLを知らない時分に出会った小説です。
その時はあらすじを読んで「へー」といったくらいの感想しか持たず、買わなかったのですがその後BLにハマって買いました。
色々と衝撃的でした。（結構前に読んだので内容曖昧です）
濃い性的描写は無いのですが、逆にそういう部分がさらっとしすぎてて「え？え？どうなってるの？」といった焦れったさがまたエロさを引き立てる気がします。（というか妄想を？）
凛一と氷川の出会いは、凛一が従姉の省子の頼み（脅し？）で、省子に化けて（女装して）氷川に会いに行くトコから・・・。
そして氷川は凛一を省子だと思いこんだままキスをしてしまい・・・・。
凛一は「まっとうな性癖」ではなかったので氷川を意識し・・・・。
というか、原岡家は男がみんな・・・・・・・・・所謂「まっとう」じゃないんですね。凄い一族だっ！(-□-；)
最初、どちらかというと微妙・・・と思って読んでいたのですが、なんだかんだで引き込まれました。
その後、もちろん女装（省子に化けていたこと）がばれて・・・・氷川は怒るんですが、そこからまた新たな２人の関係が始まっていくんですね。
段々お互いを意識する２人・・・でも氷川は「まっとう」な人なので・・・・・いまいちどうすれば・・・・といった感じで、凛一は氷川は「まっとう」な人だから・・・・・と引いているようにみえながらなんというか・・・それでも離れられないというか・・・・。
そして、凛一の叔父の千尋兄さん・・・。
なんだか、凛一と千尋さんは肉体関係があった・・・みたいなことを匂わせております。
そこら辺どうなんだーい！！といった感じです。
けれど、千尋さんが本当に好きなのは凛一のお父さんだったわけで。（でももう亡くなっている）
しかも千尋さん・・・・女の人とするときは深酒するらしいですね・・・・・・。
そして、従弟の正午（まひる）は凛一になにかと突っかかるというか・・・・。
原岡家、同性愛だろうと近親相姦だとなんだろうとどんとこい！！！って感じですね！！すげぇや！！（どんなノリ？）
この本はシリーズになっていてこの後「碧空」「彼等」「若葉のころ」と全４巻となっているんですが、正直最初凛一の性格が・・・・・だったんですが、全部読み終わったら好きになりました。（何だよ）
小説は漫画よりその人の内面が出てくるので結構好き嫌いが出ますね・・・。
でも一番好きなのは今後出てくる千迅さんです。
あの、自分を押さえ込んでしまっている切ない面がたまらないっっっっっ！！

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ぬるい眠り

『ぬるい眠り』　江國香織
（※これはＢＬではありません）

あらすじ

半年間同棲していた耕介と別れても、雛子は冷静でいられるはずだった。だが、高校生のトオルとつきあっていても、耕介への想いはじわじわと膨らんでゆく。雛子は、大学四年の夏、かけがえのない恋を葬った（表題作）。新聞の死亡欄を見て、見知らぬ人の葬式に参列する風変わりな夫妻を描く佳編、『きらきらひかる』の十年後を綴る好編など全九編。著者の魅力を凝縮した贅沢なオリジナル短編集。

『きらきらひかる』の１０年後が読みたかったので、他は読んでません。基本的に短編は読まないので。
しかし・・・・・読むんじゃなかった・・・・・。
（以下、『ぬるい眠り』の『ケイトウの赤、やなぎの緑』が好きな方は読まない方がいいです）

（※かなり取り乱してます）

まず、主人公が・・・・
なんですって？
紺くんの新しい彼氏の姉（と旦那）・・・？


オーマイガッ！！！！

睦月！！？？笑子！！？？
なんか、泣きそうになりました。
あの３人の関係が好きだった私としては・・・
紺くんが二人の家にその新しい彼氏を連れてきたとき

（※以下本文より抜粋。これは姉の旦那視点）
笑子が泣くのを、一度だけ見たことがある。夫が年若い恋人に捨てられたときだ。
紺、というのがその恋人の名前なのだが、こいつが別の男と恋におち、あろうことかそいつをあの家に連れていったのだ。
それはもうすさまじいことになった。夫は家をとびだして、二日戻らなかったし、笑子は紺を殴るし、それを止めようとした、紺の新しい男まで殴った。


私が笑子でも殴ってたね！！


しかも、帰ってきた睦月は幽霊のように生活していたって・・・(T_T)
そして、私が読みたい肝心の３人の話は・・・・・
この作品の主人公、ちなみが
（※以下本文より抜粋。）

私には、でもそれはどうでもいいことだ。

私にとっちゃーあんたの方がどうでもいいよ！！！！
友人風に言うと・・・・
およびじゃねぇんだよ　←（怖）
真相を知りたいのに、もうこの話ではちなみ（紺の彼氏の姉）と郎（ちなみの旦那で、笑子の知人）が主人公。
最後はもう、睦月も笑子も普通になってました。
なんだか、終わりのない焦らしプレイのようです・・・。いっそ読むんじゃなかった・・・・。

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きらきらひかる

『きらきらひかる』　江國香織
（※ＢＬではありません）

あらすじ

私たちは十日前に結婚した。しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいである―。笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな二人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが…。セックスレスの奇妙な夫婦関係から浮かび上る誠実、友情、そして恋愛とは。傷つき傷つけられながらも、愛することを止められない全ての人々に贈る、純度100%の恋愛小説。 

このお話大好き！私一回読んだ本はあまり読み返さないんですけど、これはもう何度も読み返しています。（読みやすいというのもあるけれど）

あらすじに有るとおり、ホモが出てきます。正直そこに惹かれて読んだんですが・・・・この話はそういうのを抜きにしてもおもしろい！

妻の笑子。夫の睦月。そして、夫の恋人紺。

この３人の関係が好きです。

睦月と紺は笑子（妻）公認でつき合っています。

睦月と紺は、睦月が大学院生、紺が高校生の時からつき合っていて、この二人の関係がまた素敵。

そして、笑子が可愛い。

ちょっと精神的に危ういところもあるけれど、そんなところがまた魅力です。

笑子が取り乱した所の描写がとてもリアル。

いやしかし、ホント笑子が可愛い。（何だお前は）好き。

今まで読んだ本の女性キャラで一番好きかも。

睦月も紺も好き。


笑子の家族には睦月がホモのこと、睦月の家族には笑子の精神状態が危ういことなどを話していなかったために、それがばれたとき親族会議になりました。（ばれたというかばらした）

その時の笑子の

「睦月がもし紺くんと別れたら　私も睦月と別れるわ」

が好き。

そして最後がハッピーエンドなところが最高。



何故今回この作品を読み返したかというと、なんとこの『きらきらひかる』の１０年後の話が短編で出たらしい！！

新聞の広告に出てました。

早速買いに行く浅田。

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